@article{oai:doshisha.repo.nii.ac.jp:00019780, author = {能口, 盾彦 and Noguchi, Tatehiko}, issue = {1}, journal = {言語文化, Doshisha Studies in Language and Culture}, month = {Aug}, note = {“beefeater"と呼ばれるイギリス人には、痛風の毒牙に魅入られる人多く、大食漢のフィールディングも例外ではなかった。五十歳にも満たぬ人生で、フィールディングは持病の痛風や喘息に加え、黄疸や水腫を患いながら、折々の痛みに耐えつつ、劇作家として、ジャーナリストとして、小説家として、また治安判事としてその責務を全うした。この闘病が短くも充実した人生を送らせた起爆剤と成ったと云えるかもしれない。 フィールディングが痛風治療に頻繁に出向いたのはイングランド西南部のバースで、当地の医師達の処方と鉱泉の効用で一時的だが健康回復を果たす。やがて病状は悪化してバース行きが叶わなくなると、彼はロンドンの医師達の治療に身を委ねつつ、痛風治療と称して、腹水抽出法やミルク・ダイエットにタール水飲用等の民間療法を片端から試みている。不屈の精神力と旺盛な好奇心で持病と立ち向かい、当代の医療関係者や治療法を諷刺の対象と化すユーモア精神を有し、胡散臭い治療法を実践するだけの柔軟性を彼は持ち合わせていた。 人生の節目に持病が再発する皮肉な巡り合せに、萎える事無く、気力を奮って難局に立ち向かうフィールディングの姿勢は並外れたものがあった。この闘争本能が彼をしてどの分野でも当代一流の人物ならしめたのだろう。そこに病と立ち向かう闘病生活を物書きの種と転じさせ、病との付き合い上手なフィールディング像が見えてくる。, application/pdf}, pages = {49--70}, title = {フィールディングの闘病 : 執筆活動と持病の相克}, volume = {9}, year = {2006}, yomi = {ノグチ, タテヒコ} }